| ローカル鉄道の旅４32024.4.18.～20 目次へ 中国地方鉄道と城の旅 山陰本線、木次線、芸備線、伯備線、赤穂線 鳥取城、新見城、岡山城、赤穂城  芸備線（備後落合-備中神代）と木次線の廃線の声が聞えてくる。そこで廃線前に行くことにした。木次線は今でも時間によって木次-備後落合間が代行バス運行になっている。日にち、時間を確認して計画を立てた。ついでにお城見学を入れた。大船発5時10分であるが寝坊した場合を調べてみたら6時35分発でも本日の宿、米子に着く時間は18時42分で一緒であった。鳥取で2時間の待ちがあるのだ。これは絶対、鳥取城を見なければいけない。 ルートは 大船-小田原-京都-福知山-鳥取（鳥取城見学）-米子（泊）-松江（松江城見学）-宍道-備後落合-新見（泊） -岡山（岡山城見学）-播州赤穂（赤穂城見学）-相生-新横浜-大船 乗車券は大船から京都で1枚、京都から大船で1枚です。なるべく一筆書きにするのがコツ、（遠距離低減で安くなる） 1日目 大船-小田原-京都-福知山-鳥取（鳥取城見学）-米子（泊）  小田原までは大船始発5時10分で小田原まで向かう。小田原からは6時17分発「ひかり533」。JR東海は車内販売がない。私は当然、「酒飲みセット」でウイスキー、魔法瓶での冷たい水、つまみ、そして昨日カミさんが買ってくれたパン。がある。ビールを買い損ねたので水割でパンを食べてからつまみで水割のおかわりとなる。車内販売のお姉さんの代わりにごつい警備員が巡回してくる。新聞報道でこの警備会社も人がわいせつ行動をしたと出ていたので警備会社は代わったと思ったが同じ警備会社であった。相当怒られただろう「次はないよ」と。車内販売であるがJR東日本は継続されている。乗客にとってはあった方が良い。ビールが買えたのに。ところで隣の席は京都まで空いていた。「のぞみ」ではそうはいかないだろう。京都の手前に「佐和山城跡」の看板が見えた。 石田三成の居城だ。100名城ではないので行かないだろう。京都には8時1分着。山陰本線のホームは31番線。2～3番線の先にある。わかりにくいが私にとってはお馴染みだ。列車は「はしだて1号」天橋立行きだ。この車両が素晴らしい。鮮やかな紫色の車両だ。当然、中も綺麗。 発車前に売店で「牛肉しぐれ弁当」を買い、実は鉄旅は昼食のタイミングが難しい。昼時に停車時間が長く食堂があればいいが中々難しい。行程表を見ながら前もって弁当を買っておくのが賢明なのだ。山陰本線、福知山ま  では結構、山ノ中を走りそれなりに展望はいい。右手に福知山城が見えてくると福知山で列車は京都丹後鉄道に入り天橋立まで向かう。私はここで各駅停車の「城崎温泉」行きに乗り替える。城崎温泉駅では24分の乗り換え時間があったので駅構外へ出てみる。この駅は何回も通過しているが構外へ出たのは初めてだ。流石、有名な温泉。雰囲気が温泉街だ。泊まりたいが一人だとものすごく高い。缶ビールを買い車内に戻る。2両編成のディーゼルカーだ。 ここからは鳥取まで2時間の長旅。昼食タイム。ビールを飲みながら「牛肉しぐれ弁当」を食べる。美味い。腹も減っている。列車は徐々に上り勾配になってくる。いつも思うのだがスラント（水平器）を持ってくると面白いと思うのだが。気泡が登りを示してくれる。そして餘部鉄橋にかかる。ここは3度目だ。前の橋梁跡が一部遊歩道となっている。やがて鳥取に着く。荷物をコインロッカーに預け観光案内所に行き、「鳥取城へはどういけば良いのですか」と聞くとバス停を教えてくれる。100円バスで10分程で着く。ここは山城跡。石積みが多く残っている。石は大小取り混ぜて積まれている。当然、人力だけでは積めない。重機があるわけではなし、三股 を組んでつんだのか？中に円く積まれた石積みがった。説明によると後ろの石積みがせり出して来たのを押さえるために積んだのだそうだがよそでは見たことがない。鳥取駅に戻り観光案内所に行きお姉さんに「良かったです。有難うございました。」と礼を述べた。このあと本日の宿、米子へ向かう。時刻は16時20分、3両編成のワンマンカーだ。中高生の下校時間帯だ。多くの中高生が乗って来た。席は満席、中には立っている人もいる。途中、下車していくが下  北条（倉吉の一つ鳥取寄り）まで行く中学生がいた。この子達は社内で「数学1」の教科書を出して鉛筆をなめなめ勉強をしていた。通学時間帯も勿体ないのだろう。所要時間は1時間20分。、伯耆大山では左側に大山が見えるが退屈な2時間22分であった。夕食はホテルの前の立派な居酒屋に入ったが今一であった。六角精児のような店には当たらない。今朝が早いので22時に就寝。 ※六角精児はNHKBS１で不定期で「呑み鉄本線日本旅」という番組で車内ではビールを飲み、途中、造酒屋では試飲をし夜は居酒屋で地元の珍味で地酒を呑むという羨まし番組に主演している。私も鳥取の居酒屋でカウンターに「数量限定、白いかポン酢」と出ていたが硬くてたいして美味くなかった。 2日目 米子-松江（松江城見学）-宍道-備後落合-新見（泊） 朝、7時45分の松江行きに乗るため7時過ぎにホテルを出た。今日も晴天、昨日も晴天であった。先ず、駅のコンビニにより缶ビールにサンドイッチを購入し待合室で朝食。  昨日と同じ3両編成のワンマンカー、昨日もそうであったがここで面白いのが駅で全てのドアが手動で開き、切符は駅の箱、若しくは自動タッチ？に入れるシステムになっている。キセルの心配はないのか？先ず殆どの駅に駅員はいないのだ。まあいいか。朝の時間であり中高大学生が多く乗ってきた。私の前にも大学生が二人座った。目の前の一人は櫛を取り出しスマホを鏡代わりに盛んに髪とかしだした。男だよ、女なら時々目にするが男は珍しい。あんまり良い感じはしない。 列車は右手に中海を見ながら40分、8時25分に着く。荷物をコインロッカーに預け観光案内所に行き  「松江城はどうやって行けば良いのですか」と聞くと係の人が案内所から出て「3番目のバス乗場です。」と丁寧に教えてくれた。 10分程で県庁前停留所に着く。松江県庁の隣が松江城である。松江城は山城ではないが平城でもない。疲れ方が多少少なくて済みそうだ。先ず、お堀が大きい。宍道湖から水を引いているそうだ。石積みの高さも10ｍ以上ありそうだ。惣門橋を渡り城内へ入り天主閣を目指す。階段がいくつもあり多少疲れる。観光客も多い。天主閣は５層の天主閣である。現存された天主閣であり国宝である。後、姫路城、松本城が国宝である。中は急階段となっていて何本もの通し柱は50ｃｍ角はありそうだ。梁も凄い。黒ずんでいる。周りの壁には石落とし、鉄砲狭間がある。天守からの願望も良い。 帰りに失敗、バスを間違えた。乗って乗客に「このバス、松江駅に行きますね。」と聞いたら「行きません」と言  われ慌て降りて通行人に聞きなんとかなった。時間を充分取ってあったので良かった。松江駅では昼の弁当「かに弁当」をビールは暖まってしまうと思い買わなかった。次は出雲行き列車に乗り宍道で下車。売店にビールはない。仕方なく緑茶を購入。木次線は２両のワンマンディーゼルカーで後ろ車両にはボックス席が４つあるが前の車両は全てロングシート、しかも出雲横田で後ろの車両を切り離し前の１両で運転となった。乗客は両方で１０人前後、ほぼ地元の人。今回は廃線になりそうだと言われるこの木次線がメインなのだ。せめて前の車両はボックス席にして欲しい。１１時18分に発車し１４時25分に下車の３時間7分の長旅だ。先ずはボックス席座り「かに弁当」を食べる。列車は登り勾配でカーブも多い、路盤状態も良くないのかスピードは出さない。出せない。列車は木次辺りまでは平坦地があり開けているが木次を過ぎると山間地に入り勾配がきつくなりディーゼル音が唸ってくる。当然スピードも  落ちる。周りの道路みると車がスイスイと行く。山間地は林もあり橋梁に続きトンネル、右下をみると崖で川が流れている。一寸でも平坦地があると田圃、民家がある。ここら辺は農業と林業だろう。また、店などみない。買い出しが大変だ。食料を積んだ巡回の車が来るのかな？やがて出雲横田に着く。６人いた乗客が２人になった。私と神戸から来たという後期高齢者？免許は返納したそうだ。松江に２泊し日御岬など見学し今日、神戸に帰るそうだ。これでは廃線も仕方がないと思う。ここで後ろの車両を切り離し前の１両で出発。次の次の出雲坂根でスイッチバックに入る。停車時間が10分ちょっとある。ここには延命水なる湧き水がある。2002年８月末に来た時にも呑んだのだ。神戸の人を案内し飲んだ。冷たく甘く美味い！神戸の人も「美味いですね」と喜んでいた。10分後、出発。来た方向へ戻り左手に来たレー ルを見、右側のレールしばらく登って行きやがてドームが見えてくる。ここにポイントがあり、また、逆方向に戻る。ドームはポイントが凍結しないためだろう。登り勾配がさらにキツくなりやがて願望が開けてくると右側が大きな谷で真っ赤なアーチ型鉄橋が見えてくる。前回きた時、トロッコ列車のガイドが竹下総理が造ったような事を言っていた。政治の力？そして三井野原に着く。出雲川根-三井野原間がこの路線の最高願望であろう。そして山ノ中のターミナル駅？備後落合だ。私の好きな駅だ。３回目だ。 ここで芸備線に乗り換えて新見に向かうが15分の待ち時間がある。ここで神戸の人が言うには国鉄ＯＢの人が造った昔のこの駅の鉄道ジオラマがあるとネットに出ていたという。駅舎の隣にあった。そしてOBの人がいて説明してくれた。この人はSLの時代の運転手だったらしい。転車台はあるし、給水塔もある。職員宿舎、旅館もある。SLの時代はターミナル駅でここから寝台特急列車が出ていて駅員が100人位いて24時間稼働していたという。松本清張がここにある旅館で「砂の器」を書いたと話してくれた。ここでまた、失敗。私は元駅員さんに 「廃線になったらここはどうなるのですか？」  聞いてしまった。この元駅員さんは存続運動の有力者らしい。今日も駅構内に結構若い人がいるなと思ったら存続運動に駆り出された地元のらしい。人が居なかったら殴られていたかもしれない。「芸備線、木次線共に存続されることを祈ります。」 １４時20分発の新見行きは１両のワンマンディーゼルカー、所要時間１時間20分。東城までは木次線と似たような車窓である。東城からは平坦地で民家も田圃も多くある。東城までは去年５月末に来ている。新見で神戸の人と別れて本日の宿へ向かう。宿は2002年８月末に泊まったホテルだと思う。居酒屋は５時からやっているというのでホテルから近い炭火焼の店に入った。ビール、焼酎、焼き鳥を食べた。 ３日目 新見 -岡山（岡山城見学）-播州赤穂（赤穂城見学）-相生-新横浜-大船  今日で帰る。天候は晴れ、今回は天候に恵まれた。山間部であり朝は寒かった。硝子窓には結露が出来ていた。コンビニもないし駅には何もない。７時29分発の「特急やくも4号」岡山行き。車両は４月6日からの新型車両だ。ただ、全ての「やくも」が新型ではない。古い車両も走っている。これはツイテいる。車内も凄く綺麗。右手に高梁川を見て走る景色のいい路線である。ここで気付いた。緑の窓口で指定席を申込、窓側を指定すると空いていれば景色の良い方を指定してくれるのではないか？山陰本線の「はしだて」も景色のいい窓側だった。この伯備線は反対側はずっと崖だけであった。 岡山へは８時35分に着いた。構内のコンビニでお握りを買い朝食。さて、もう一つ気付いたのがエスカレーター、右側が追い越しだ。昔は関西は左側が追い越しのような気がしたが？そして名古屋までが右側が追い越しだった？まあ、どうでも良いこと。コインロッカーに荷物を預けバスで後楽園、岡山城へ向かう。後楽園があり隣に岡山城があるのだ。10時５５分の赤穂線に乗らなければならない。そうノンビリしてはいられない。後楽園は通過するだけで岡山城を目指した。外観は凄く綺麗な天主閣だが中へ入ってがっかり 昭和41年に再建された鉄筋コンクリート造であり中にはエレベーターがある。当然土足のまま入れる。興醒めし天守まで行きすぐ戻ってきた。  次は赤穂線に乗り播州赤穂で下車し赤穂城である。赤穂線は近郊電車の観がある。5～6両ある連結であるが駅員の居ない駅が多い。性善説なのか乗客は自動タッチでホームから出て行く。播州赤穂着は12時６分、コインロッカーに荷物を預け観光案内所に行き聞くと真っ直ぐ歩いて行くとお城だそうで１５分で着くと言う。歩いてすぐに「10割蕎麦」の看板を見つけた。帰りに食べよう。この城は完全な平城である。道路の正面に「三の丸隅櫓」がある。堀を左側から行くと大石内蔵助の屋敷跡がある更に行き中に入ると赤穂神社があり参道の両側に赤穂浪士の銅像がある。お詣りし次ぎに本丸跡に向かう。本丸の奥に天守台がある5ｍ位の高さか足が棒のようになっていたが登った。 帰りにあの蕎麦屋により10割蕎麦を頼んだら「時間が係りますよ」と言われたが時間は充分あった。その後、赤穂線で相生に出て新幹線で家路に着いた。疲れた。因みに初日11476歩、2日目12801歩、3日目17064歩。城巡りは疲れる。特に山城は特別疲れる。次はどうするかな？ 完 |